東近江市上平木、日吉神社参道脇に残されている磨崖仏。
日吉神社の在る上平木は東近江市街中心から西へ約7km、瓶割山 (かめわりやま)南山裾に鎮座、明治以前は八王子権現、又山王権現と称し、神仏習合のもと信仰されて来た。
この地は元「延暦寺領」で有り、叡山と同じく現在は「日吉神社」と改称・・・・それゆえ狛犬ではなく、一対の申(さる)が向かい合って据えられている。
さて本題の磨崖石仏は道路工事の犠牲になってこの場所に移転してきたものでしょうが・・・・なんとも不味い剥ぎ取り方をしたものですね。
それ程大きいものでは無いのでもっと丁寧に剥ぎ取る事は充分可能な気はするのですが・・・・現在二体の蓮華座上の如来坐像??が残されている。
いかにもローカル色豊かな尊像は向かって右側、膝上で合掌印を組み、いかにも仏としては相応しくない顔立ち・・
左の尊像は地蔵坐像を思わせるような顔つきながら・・・どうも手印は弥陀定印を思わせる。
いずれにしても神仏習合時代の名残だろうが・・・ひょっとして神仏分離の犠牲者なのかも???
左側の破断はあまりに酷い・・・・・後何体か刻まれて居ただろうに???。
撮影2012.11.2