東近江市 湧泉寺境内に残された九重石塔。
湧泉寺の建つ鋳物師町は先日来の麻生とは道路と田圃を挟んだ隣り村・・・・田圃の真ん中に独立するような境内がある。
古石塔を有する古刹にしては、いかにも田圃の中の境内は不自然・・・・近江の古刹の例に漏れず、この寺も戦国時代に餌食になったのだろうか??
九重石塔は三文を潜って右側、新しく造られた基壇の自然石基台に正面を西向けに建って居る。
塔高445Cm、 初層塔身に顕教四仏を舟形の中刻み出す。
屋根石は力強い反りを持ち如何にも剛健なのだがスマートに纏まり、少し物足りなさを覚える。
正面軸石塔身には定印の阿弥陀如来、南面釈迦如来の塔身には鎌倉後期「永仁三年(1295)」の銘が刻まれ、国の重要文化財指定。
蒲生野は如何にも優れた石造物が多く残されて居る。
撮影2012.11.9